クラウドソーシング「ランサーズ」

2019年06月12日

US SERAPHIM SIB-6025 ヨゼフ・クリップス モーツァルト・後宮からの誘拐

《通販レコードのご案内》当時ハーレムを舞台にしたオペラは多く、ジングシュピールとして「魔笛」ほど理屈っぽいところがなく、その楽しさを十分味わえるモーツァルトの隠れた傑作。5大オペラの最初の一枚として選ぶならクリップス盤からはじめるのが最良。


US SERAPHIM SIB-6025 ヨゼフ・クリップス モーツァルト・後宮からの誘拐

品番 34-20157
商品名 US SERAPHIM SIB-6025 ヨゼフ・クリップス モーツァルト・後宮からの誘拐
レコード番号 SIB-6025
演奏者 アンネリーゼ・ローテンベルガー ニコライ・ゲッダ ルチア・ポップ ゲルハルト・ウンガー ゴットロープ・フリック ウィーン国立歌劇場合唱団
作曲家 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
指揮者 ヨゼフ・クリップス
オーケストラ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音種別 STEREO
ジャケット状態 M-
レコード状態 EX-
製盤国 US(アメリカ合衆国)盤
グレード(オペラ) ミディアム

販売レコードのカバー、レーベル写真


  • US SERAPHIM SIB-6025 ヨゼフ・クリップス モーツ…
  • US SERAPHIM SIB-6025 ヨゼフ・クリップス モーツ…

レーベル・ワンポイントガイド

SERAPHIM》はアメリカや日本など英国外で使用されました。主に廉価盤を示すものですが、その中にはアメリカや日本独自録音といったローカルで発売されたものやステレオ盤ではじめて発売されるものが含まれていました。「天使のマーク」は、もとはイギリスのレコード会社グラモフォンが1898年から使用していたロゴマークで、画家セオドア・バーンバウムが描いた「レコーディング・エンジェル」をアレンジしたもの。1909年には英グラモフォンは、イギリス人画家フランシス・バロウドが描いた蓄音機に耳を傾ける犬「ニッパー」を新たなロゴとして採用したことから親会社のビクターや1931年に英コロムビアと合併して誕生したEMIでも、この「ニッパー」を使うことになります。
その後、1955年にEMIがアメリカ市場での販路拡大のため米キャピトルを買収したことにより(EMIの母体であった)米コロムビア・RCAビクターとの業務提携が解消され、権利上の問題からEMIは「ニッパー」の使用が不可能になり。そこで、かつてグラモフォン時代に使っていたレコーディング・エンジェルをトレードマークとして再び使うようになった経緯があります。他にも、1953年にEMI傘下のクラシック専門レーベルとしてアメリカで設立された「エンジェルレコード」ではこのロゴが採用されており、今も現存しています。


RecordLabel”Angel of the highest order"
Recording&WeightSTEREO2枚組 (140g 120g)
Release&StamperX6/W3 X2/W1
  • 通販レコード
  • オーダー番号34-20157
  • 販売価格3,500円
    (税別)
  • 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。

詳細掲載ページ
https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=20157

モーツァルトが宮廷で評判を浴びていた当時ハーレムを舞台にしたオペラは多く、ジングシュピールとして「魔笛」ほど理屈っぽいところがなく、その楽しさを十分味わえるモーツァルトの隠れた傑作。ローテンベルガーの極めつけのコンスタンツェ、まだコロラトゥーラだった頃の若きポップのブロントヒェン、明るい響きと端正な表情でモーツァルトぴったりのゲッダのベルモンテ、おどけたウンガーのペドリルロにこれまた極めつけのフリックのオスミン。彼のオスミンを聞くと他のどんなバスがすごんでみせても、足下にも及ばない。身も心もとろけさせるような陶酔感では随一。特筆すべきなのは、ローテンベルガーの芸達者。明瞭な発音で台詞も聞かせます。ドイツもののオペレッタに一時代を築いた貫禄を感じます。オーケストラはウィーン・フィル。歌劇「後宮からの誘拐」(日本では「後宮からの逃走」とも)は、モーツァルトの5大オペラの一つとして数えられる人気の高い作品です。5大オペラの最初の一枚として選ぶならクリップス盤からはじめるのが最良です。この演奏はアバンギャルドな演出も多い「後宮からの誘拐」にしては随分とおだやかで、一聴したところ緊張感に不足するように感じられるかもしれません。しかし、これほど”ロココ的”とも呼べるような魅惑に満ち溢れた演奏はそうそう有るものではありません。ウィーンっ子の指揮者クリップスはモーツァルトを得意としました。それもウィーン・フィルと組んだ時にこそ、その魅力が最大限に生かされます。歌手陣もとてもゆったりと情緒深く歌っていて、この歌唱に慣れてしまうと、他の演奏の歌手が何だか味気なく感じてしまうほどです。

この作品は、オーストリア皇帝ヨーゼフ2世の勅命により作曲されました。その背景には、前政権時に建てられたウィーンの宮廷劇場をヨーゼフ2世が自分の管理下に移して、ドイツ文化の啓蒙を目的とした演劇を行う国民劇場(ブルク劇場)と改めたものの、当時のオペラはイタリア語が主流であったという状況があります。ですので、この劇場で本格的なドイツ語オペラを成功させるというのが、皇帝の望みだったのです。当時モーツァルトは故郷のザルツブルクからウィーンに移住したばかりでしたが、「後宮からの誘拐」の作曲に必死で取り組み、翌々年に完成させます。ブルク劇場での初演は大成功し、モーツァルトはウィーンでの名声を確立しました。このあたりのいきさつは、ミロス・フォアマン監督のアカデミー賞受賞映画「アマデウス」でも大変面白く描かれていました。
「後宮からの誘拐」のストーリーは、主人公ベルモンテが召使ペドリッロと共に、トルコの太守(たいしゅ=地方行政長官の意)セリムの後宮に囚われている婚約者のコンスタンツェ、それにペドリッロの恋人のブロンデを救い出すという内容です。この作品にはレチタティーヴォは無く、代わりにセリフによって劇を進行するジングシュピール(歌芝居)です。

EMI録音のフランス・オペラのレコードを手にとると、トップ・ソプラノの相手役はニコライ・ゲッダばかりといっても過言ではないほどでした。
それはフランス・オペラに限りませんで、様々なジャンルの膨大な数の録音を残していますが、当時わたしが興味を持った、主なレパートリーのひとつがフランス・オペラでした。
ファウスト、ホフマン、ホセ(カルメン)、ウェルテル、ロメオ、ナディール(真珠採り)、ジェラルド(ラクメ)、デ・グリュー(マノン)、ヴァンサン(ミレイユ)、ファウストの劫罰、トロイ人、キリストの幼時、などなど。そして、そのどれもが素晴らしいものでした。
歌声はリリックテノールで、しかも情熱的かつ知的なところが魅力です。知的なイメージを登場人物に感じさせるテノール・ヴォイスで、イタリア・オペラのテノールと違うフランス・オペラの甘美なアリアを、知的にキリリと歌いあげられる稀有な歌手でした。
スウェーデン人のゲッダは、7ヶ国語に堪能だったといわれ、だからこそ膨大な数のレパートリーを完成度高く歌えるということからもオファーがあったのでしょうし、それを熟し切った常人離れした頭脳の持ち主だったのだと思います。その知性が歌に表れています。
ハリー・グスタフ・ニコライ・ゲッダは1925年7月、スウェーデンの音楽ファミリーに生まれました。父のミハイル・ユスティノフはロシア生まれで1928年にはライプツィヒでロシア正教会の合唱指揮者となっています。ゲッダは子供の頃から音楽に親しむ一方、語学の才能に恵まれ、自由に5ヶ国語(ドイツ、英、フランス、スウェーデン、ロシア)を話せたといいます。
変声期後、風呂場で軽く高いテナーであることを自ら発見したといわれるゲッダは、プロの道を行くつもりは無く、はじめは銀行員となりましたが、顧客であった王立オペラの演奏者からスウェーデン最高の音楽教師といわれたエーマンとのコンタクトを勧められ、24歳でエーマンの弟子となり2年後ストックホルムの王立音楽院にスカラシップ付きで入学、本格的に音楽の勉強を開始しました。
1952年4月8日、アダンの「ロンジュモーの郵便屋」主役でデビュー、センセーションはロンドンに伝わり、ドブロウェン指揮、ボリス・クリストフ主役のムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」のドミトリー役で録音の機会を与えられました。彼の高く軽やかなテナーはバッハにも適性を認められ、同年のカラヤン指揮「ロ短調ミサ」録音にも起用され、15年後にはクレンペラー指揮の同曲でも起用されることとなりました。
ゲッダは知性的な歌手であり、自身の声質の適性を見極めて不適当と判断した役柄には手をつけず、ワーグナーでも「ローエングリン」はレパートリーとしましたが、他のワーグナー作品には参加していません。オペラの役柄に制限を課す一方で、オペレッタや、ミュージカル作品には親しみ、リヒャルト・タウバーの後継者と言われました。またジーリやスキーパからもリリカルな優雅さとデリカシーを継承しています。トップ・ソプラノとの共演でも指名され、カラス、ロス・アンヘレス、シュヴァルツコップとのオペラ録音、ローテンベルガーとのオペレッタ録音が残されています。


詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。プライバシーに配慮し、会員登録なしで商品をご購入いただけます。梱包には無地のダンボールを使用し、伝票に記載される内容はお客様でご指定可能です。郵便局留めや運送会社営業所留めの発送にも対応しております。

初期盤・クラシックレコード専門店「RECORD SOUND」

入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。



同じカテゴリー(オペラ)の記事画像
DE DGG 2740 118 ベーム&ウィーン・フィル モーツァルト・「コジ・ファン・トゥッテ」
FR VSM CVC906 ニコライ・ゲッダ フランス・オペラ・アリア歌曲集 GEDDA A PARIS
NL PHILIPS 411 459-1 コリン・デイヴィス ドレスデン・シュターツカペレ管 モーツァルト・魔笛
DE DGG 2740 118 ベーム&ウィーン・フィル モーツァルト・「コジ・ファン・トゥッテ」
GB COLUMBIA 33CX1069 シュヴァルツコップ プリチャード モーツァルト・オペラアリア集
GB COLUMBIA SAXF906 ニコライ・ゲッダ フランス・オペラ・アリア歌曲集 GEDDA A PARIS
同じカテゴリー(オペラ)の記事
 DE DGG 2740 118 ベーム&ウィーン・フィル モーツァルト・「コジ・ファン・トゥッテ」 (2020-02-06 11:55)
 FR VSM CVC906 ニコライ・ゲッダ フランス・オペラ・アリア歌曲集 GEDDA A PARIS (2020-01-19 13:00)
 NL PHILIPS 411 459-1 コリン・デイヴィス ドレスデン・シュターツカペレ管 モーツァルト・魔笛 (2020-01-15 12:30)
 DE DGG 2740 118 ベーム&ウィーン・フィル モーツァルト・「コジ・ファン・トゥッテ」 (2020-01-09 11:55)
 GB COLUMBIA 33CX1069 シュヴァルツコップ プリチャード モーツァルト・オペラアリア集 (2020-01-08 09:00)
 GB COLUMBIA SAXF906 ニコライ・ゲッダ フランス・オペラ・アリア歌曲集 GEDDA A PARIS (2019-12-22 13:00)

Posted by analogsound at 23:15│Comments(0)オペラ
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。