DE EMI 1C 047-01 404 エトヴィン・フィッシャー ベートーヴェン・ピアノ協奏曲3番

analogsound

2020年01月29日 11:30

《通販レコードのご案内》音楽を愛する友へ ― どんなタイプの音楽を扱うにせよ、作曲家や作品の世界を受け入れ、自分の魂と呼び合う何かを見出さなければ感動は生まれない。正確無比の技巧を備えた演奏家を「精神性がない」と批判したがるのは悪しき風習だが、われわれは不感症になっている。演奏家の心得は楽譜に寄り添うことではなく、作品にわが身を置くことだ。



品番34-22328商品名
DE EMI C047-01404 エトヴィン・フィッシャー ベートーヴェン・ピアノ協奏曲3番レコード番号C047-01404作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン演奏者エドウィン・フィッシャーオーケストラフィルハーモニア管弦楽団指揮者エドウィン・フィッシャー録音種別STEREOジャケット状態EXレコード状態M-製盤国DE(ドイツ)盤グレード(協奏曲)ミディアム

販売レコードのカバー、レーベル写真


レーベル・ワンポイントガイド

Dacapo》はドイツ EMI Electrolaのレーベル。ダ・カーポは音楽用語で、始めからを意味する。フルトヴェングラー、リパッティ、コルトー、フィッシャー、ギーゼキング、メニューインなどモノラル期の人気盤から選ばれている充実したカタログ内容は、コレクション向き。デンマークのDacapo RecordsやポルトガルのDacapoと同じではありません。

  • Record Label"DACAPO" PINK WITH BLACK LETTERINGRecording & WeightSTEREO (120g)Release & Stamper-
    • 通販レコード
    • オーダー番号34-22328
    • 販売価格3,000円
      (税別)
    • 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。

詳細掲載ページ
https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=22328
ベートーヴェンの演奏では同時代のシュナーベルと並ぶ第一人者で、その自由闊達、自由奔放、一言で言うと即興的と言える好対照で魅了する。スイス出身のピアニスト、エトヴィン・フィッシャー(1886〜1960)の活躍は1920年代からでバロック音楽を歴史的な志向で取り組んだ先駆者の一人でもあり、バッハ弾きとして同時代の第一人者であり、「平均律クラヴィーア曲集」の全曲録音を初めて行ったことで知られます。
いわゆる「弾き振り」を復活させた名指揮者でもあった。本盤のベートーヴェン・ピアノ協奏曲第3番はロンドン・フィルハーモニー管弦楽団との「弾き振り」です。エトヴィン・フィッシャーは、現在は「ベートーヴェンのクレッシェンドの『C』の字がどこで始まっているか、虫眼鏡で手稿の原楽譜の中を調べる」時代に入っている。しかし、「当のクレッシェンドをベートーヴェンらしく演奏するだけの感情の強さを持っているのでなければ何にもならない」と明解な主張をしている。『音楽を愛する友へ』と題されて新潮社から出ていたエドウィン・フィッシャーの著書に『音楽の考察』というエッセイ集は、1958年初版のものですが、書かれて60年過ぎているのにすんなり納得できる。演奏家の心得は、「作曲家が作品を懐胎した時に彼が霊感を受けていた状態に、われわれ自身の身を置くこと」が大切なことなのだ。彼の解釈は、バッハ作品でさえも、ロマンティックに思考され説得力に富むものでした。
正確無比の技巧を備えた演奏家を「精神性がない」と批判したがるのは悪しき風習だが、どんなタイプの音楽を扱うにせよ、作曲家や作品の世界を受け入れ、自分の魂と呼び合う何かを見出さなければならないだろう。ここでヴィルヘルム・フルトヴェングラーの「パリサイ人と律法学者 芸術と道徳」からの一節を借りれば、「自分の内部に一片のベートーヴェン、ワーグナーなどを有さず、何らかの形で『同質』でない者は、彼らを決して真の意味で解釈することはできないであろう。最大の誠実さ、忠実さ、努力も、いかに熟練した能力たりとも、その埋め合わせをすることはできない」と断ずる。楽譜の研究や技術の上達が無為だと言っているのではなく、われわれは不感症になっている。
指揮者や演奏家が、作曲家の霊感を己のものにした演奏をすることは、たしかに可能である。夭折したピアニストのディヌ・リパッティも、作曲家の霊感に触れることができた芸術家だった。現代にもそういう演奏家はいる。
楽曲の解釈について、「作曲家の付した発想記号が、ついにはわれわれ自身の感情と一致するにいたるのでなければならない。われわれ自身の感情体験となっていないクレッシェンドやフォルテなど、糊で貼りつけられたような不自然な感じを与えるものである」とも、エトヴィン・フィッシャーは合理主義に傾いている音楽表現や音楽教育に警鐘を鳴らした。作曲家の意図に忠実ならんとする努力は別の話なのだ。ベートーヴェンとは、才能だけでなく、素養、思想、人間性、生活の質などが違いすぎる。ベートーヴェンの身内でさえ天才は気難しい存在だったというから、身近で暮らしていても作曲家が霊感を受けていた状態に身を置くには、試練を問われるのだろう。
リパッティは亡くなる30分前、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴きながら、妻にこう言った。「偉大な作曲家になるということだけでは十分ではないんだね。あのような音楽を書くためには、君は神の選ばれ給うた楽器にならなければならないんだよ」。この言葉を受けて、プロデューサーのウォルター・レッグは「リパッティのように弾くためには、あなたは神に選ばれた楽器にならなくてはならない」と書いた。1954年5月録音。

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