第4回(1962年)ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでの第1位 チャールズ・トレーガー Charles Treger(アメリカ)と、第2位 オレグ・クリサ Oleg Krysa(ソ連)の二人の演奏を収録。曲目は、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第2番、ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番。
ダヴィッド・オイストラフに師事したオレグ・クリサは、ベートーヴェン弦楽四重奏団の第一ヴァイオリン奏者として活躍した(1977~1987年)。ソ連時代の音楽の紹介に努め、アルフレート・シュニトケ、シルヴェストロフ、アルチョーモフらの初演を行っている。また、録音活動も活発で、これまでにリリースしたCDは50枚を超える。
チャールズ・トレガーは、アメリカのヴァイオリニストで、アイオワ州出身。イヴァン・ガラミアン、シモン・ゴールドバーグ、ウィリアム・クロールに師事しました。ヴィエニャフスキ国際コンクールは、5年に一度の開催でもあり、ショパン・コンクールのヴァイオリン版のようなものだ。過去の入賞者には、オイストラフ親子、J.ジネット・ヌヴー、イダ・ヘンデルや日本人ヴァイオリニストも多数含まれる。しかし、1960年代はソ連・東欧の独壇場で、アメリカ人が活躍することなどなかった。そんな中でのトレガーの優勝は、チャイコフスキー・コンクールを制したヴァン・クライバーンに匹敵するだろう。今に至るまで半世紀以上たっても、アメリカ人優勝者はトレガーのみ。彼の演奏は、端正であまり個性的ではない。しかし、1960年代のアメリカという享楽的な環境で ― 商売にならないヨーロッパ的な芸術を目指したトレガーは事実上消えてしまった。クライバーンも未完の大器で一生終わった感があるが、多くの録音と自身の名を冠したコンクールを残したのとは対照的。商用コマーシャルに乗っかっても現代では、ヒラリー・ハーン やジョシュア・ベルのような世界を股にかけるアメリカ人ヴァイオリニストは珍しくない。それを思うと、トレガーは30年早く出すぎた天才だったのだろう。
1950年代にMUZAのテスト・プレスは、DGG工場にて製造されていた。そのためか、音質もモノラルとは思えない生きいきとしたサウンドで、50年代のポーランドで弾かれていた熱気のようなものが、ひしひしと伝わってきます。
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