デビュー・アルバムから聞いていることが、嬉しい気持ちになることはこれほど無かった。フランク・ペーター・ツィンマーマンが20代前半の頃に完成したモーツァルトのヴァイオリン協奏曲は1984年から4年間かけて、偽作と断定された第6番や第7番は含まれないが、ヴァイオリン協奏曲5曲の他に、アダージョK.261、ロンドK.373、ロンドK.269として成立した、協奏曲楽章の別稿が聴ける資料価値の高い全集として完結した。伴奏は全てイェルク・フェルバーの指揮するハイルブロンのヴュルテンベルク室内管弦楽団である。最も溌剌としているのは、1986年録音の第1番、第4番。ソロが前面に出て明るい音で伸び、オーケストラも厚い響きで弾みます。最後の年となった、1987年録音の第2番、アダージョ、ロンドではソロ・ヴァイオリンがさらに沈んだ音を聴かせるようになる。
本盤は、1984年録音の第3番、第5番はまだ慎重が過ぎている。これら全集から、四半世紀の時を経て2度目の全曲録音を開始した時には、かつてクライスラーが所有していた1711年製のストラディバリウス名器‘Lady Inchiquin'を得て、 『ツィンマーマンといえば優美で香り高き音色を奏でる』といわれる通り、ドイツ音楽の根幹をレパートリーの中心に据えた、王道を行く本格派ヴァイオリニストに成長した。とりわけモーツァルトの演奏は絶品でした。音楽の解釈も当然のこと、モーツァルトに最も相応しい美しい音色が抜群。
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