筋書きは他愛ない…ドタバタ劇。ところが,そこに付けられた音楽の美しさといったら…身も心もトロンととろけてしまいそうな音楽の連続。コジ・ファン・トゥッテ…大好きな作品です。計算され,完成された美しさ。指揮者・オーケストラ・歌手陣,実に鉄壁です。ベームの謹厳実直な音楽が、何故この逸楽的な曲とこんなにも絶妙に合うのか、と思いますが、そこにこの盤の価値があるのでしょう。
ベームは歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」を3度録音している。1955年、若きクリスタ・ルートヴィヒを据えウィーン・フィルと、62年には、エリーザベト・シュヴァルツコップやクリスタ・ルートヴィヒなどの豪華キャストとの共演でフィルハーモニア管と、そして再度、74年にウィーン・フィルとグンドゥラ・ヤノヴィッツで。
ベームはオペラでの活躍も目覚ましいものがあった。生まれ故郷のグラーツ市立歌劇場でデヴュー後、ダルムシュタット市立歌劇場、 ハンブルク国立歌劇場の音楽監督、そして40歳でドレスデン国立歌劇場総監督に就任、そして1943年から戦前戦後の2度にわたりウィーン国立歌劇場の音楽監督に就く。こういった経歴から見ても元々オペラ指揮者といえるが、ジュピター交響曲の最終楽章の冒頭、静かに始まりすぐさまツッティで軽快なリズムが刻まれていくが、あのフィーリング、感覚は、まさにオペラそのものである。
スケールが大きく、典雅さを持った味わい深い名演奏である。ワルターのモーツァルトと並んで現代でも二大名演とされる所以がよく理解できる。
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