「いつも本当にうっとりさせられた。」そんな風に賛美される四重奏団は、決して、シュナーベルの「伴奏」ではなかった。アルトゥール・シュナーベルは、往年のピアニストの中でも大物として知られていますが、その名声を支えているのは、やはりシュナーベル最盛期の姿を伝えるベートーヴェンのピアノ・ソナタであり、世界初のベートーヴェン・ソナタ全曲録音としても有名なものです。また演奏だけでなく、楽譜の校訂者としても深くベートーヴェンに関わってきたシュナーベル。このシューベルトの演奏も、彼のドイツ・オーストリアを極めた彼ならではの名演。ベートーヴェン演奏の権威として尊敬されていたシュナーベルと当時モダンな演奏スタイルと言われていたプロ・アルテ四重奏団の共演、今聴いても全く古臭い感じがなく、スッキリと溌剌とした演奏に好感が持てます。
アルトゥール・シュナーベル(1882〜1951)はポーランドのリプニク(旧オーストリア領)に生まれた。1889年7歳でウィーン音楽院に入り、1891年から1897年に名教授テオドール・レシェティツキ(1830〜1915)に師事した。1901年ベルリンにデビュー、1933年までこの地を本拠にした。その後1933年にロンドンに居を構え、1939年にアメリカに移住した。
プロ・アルテ弦楽四重奏団は1911年から12年にかけてベルギーのブリュッセル音楽院の生徒で設立されたクァルテット。1913年にデビューすると間もなく現代音楽のスペシャリストとみなされるようになりました。バルトークやミヨー、オネゲルなどが作品の初演を委嘱するようになります。バルトークの弦楽四重奏曲4番は1928年の作曲で彼らに捧げられたもので1930年にプロ・アルテ弦楽四重奏団によって初演されました。今もメンバーが変わりながらも、100年以上も続いています。シュナーベルともども、質実剛健な音楽性と合致した名演奏を聴かせています。
1935年11月16日録音。
レコードサウンド/カテゴリ指定
詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。プライバシーに配慮し、会員登録なしで商品をご購入いただけます。梱包には無地のダンボールを使用し、伝票に記載される内容はお客様でご指定可能です。郵便局留めや運送会社営業所留めの発送にも対応しております。
入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。